== Cinnamon Leaf
(植物学名 Cinnamomum verum) ==
クスノキ科に属すシナモンの木は、熱帯性の常緑樹で、種によって5メートルから15メートルの高さになります。樹皮は粗く鱗片があり、強い芳香を放ちます。この香る樹皮を、剥ぎとり、乾かし、円筒状に巻いて粉にすると、おそらく世界でもっとも古く有名なスパイス、なじみのあるシナモンになります。
枝先の6〜18センチの部分には、卵型か長円形の葉がつきます。葉の表面は明るい緑色、裏面はやや青白く、成熟すると革のように固くなる葉を擦るとスパイシーな香りがし、刺激的な辛い味がします。若い枝は斑点のある緑がかったオレンジ色をしており、スリランカでは4月から5月にかけて、小さなクリーミーホワイトの花を咲かせます。
植物名は Cinnamomum verum または Cinnamomum zeylanicum といい、原産はスリランカ、および周辺のインド・マラバー海岸。またマダガスカル、コモロ諸島、ミャンマーのテナッセリムヒル、南米、西インド諸島でも見られます。他の熱帯地域でもシナモンの移植が試みられましたが、自然栽培はセイシェルを除き成功していません。
<シナモンの歴史>
シナモンはおそらくもっとも古いハーブ薬の1つで、4千年も昔の中国の書籍に記されています。シナモンは様々な文明で、下痢、関節炎、月経障害、吐き気、のどの痛み、リウマチ治療など幅広い用途に使われてきました。
シナモンの適用が広範にわたることは、シナモンが世界各地でハーバリストに薬として用いられてきたことを示しています。他のスパイスとともに、古代、シナモンは貴重な商品として取引され、値段は金より高価でした。
エジプトでは死体の防腐保蔵剤、薬、香として用いられ、中世ヨーロッパではフレーバーとして、また宗教儀式に大切に使われました。後には、東インド会社のもっとも利益のあがるスパイスとの評価を受けたものです。
現在、シナモンは、お菓子からカレーまで、様々な食品のフレーバーとして使われています。ヨーロッパと米国では、特にパンやソフトドリンクに一般的に使われています。コカコーラの独特で人気の高い味をつくるのにも用いられています。乾燥させたシナモンパウダーは、ライトブラウンで、温かく甘みのある繊細な香りを持っています。 |
シナモン
Cinnamomum verum
シナモンの葉
Copyright: c 1997-2008 Quinessence Aromatherapy Ltd
|