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精油のプロフィール グレープフルーツ (New)

グレープフルーツ Grapefruit (植物学名 Citrus paradisi)

grapefruit.jpgグレープフルーツのエッセンシャルオイルは、気分を明るく盛り上げる、酸味のある爽やかな香りで、アロマセラピーでもっとも人気のある柑橘系オイルの1つです。他の柑橘系果実と同様ミカン科に属します。

ミカン科の植物は経済的にも大きな価値を持っています。、グレープフルーツ、レモン、ライム、オレンジ、温州ミカンなど様々な果物収穫物や、装飾用途の品種が、世界中で商業的に取引されています。グレープフルーツは世界市場において、オレンジに次ぐ重要な柑橘系生産物です。

植物の特徴

Citrus paradisiの木はは4~6メートルほどの高さに育ち、まれに老木では13メートルに達することもあります。枝は丸い形に広がり、通常細枝は短くてやわらかいトゲに覆われています。葉は卵型の常緑で、表面が濃い緑色、裏面は薄い緑色で、白い4枚の花弁を持つ房状の花をつけます。

果実の形はほとんど球形で、多くて6つまでがぶどうのように房状に実ります。Citrus paradisiは、亜熱帯の温かい気候の地で育ち、湿度が果皮の厚さに影響を与えます。乾燥した地域では、果皮は厚くなり、その結果含まれる果汁は少なくなります。大きな木であれば、年間500から700もの実を付けます。

グレープフルーツの歴史的背景

グレープフルーツは1750年に、グリフィス・ヒュージにより書物に記されました。彼はグレープフルーツを、バルバドスの『禁じられた果実』と呼びました。1789年には、パトリック・ブラウンがグレープフルーツについてジャマイカのほぼ全域に生育すると記し、『禁じられた果実』または『小さなシャドック』と言及しています。シャドックとは当時一般的にプメロ(日本では文旦)をあらわす名で、直径25~28センチもの大きな果物。グレープフルーツより果肉が固く果汁の少ない果物です。東インド会社のシャドック船長がその木を西インド諸島にもたらしたことから、そう呼ばれたと思われます。

この比較的新しい果物の木は、1800年代の中ごろに米国に伝わり、最初は珍しい植物としてフロリダだけで育てられました。その後100年のうちに多くの州で栽培されるようになり、1910年にはアリゾナとカリフォルニアにまたがるリオ・グランデ・バレーの重要な農産物になっています。

グレープフルーツの収穫と抽出

グレープフルーツは農具で収穫されていましたが、その方法はしばしば果実を傷つけるものでした。今は、高い枝にははしごを使って、手で取る方式が採用されています。機械的に木を揺らして収穫する方式も用いられることがあり、手で収穫する3倍も速いのでおすが、木を傷めることがあります。

グレープフルーツのエッセンシャルオイルは、果皮を冷温圧縮して採取されます。薄黄色、あるいは金色がかった黄色のオイルは、果実と同様オレンジに似た香りがしますが、わずかに苦みを帯びています。グレープフルーツのオイルは他の柑橘果実に比べ奥深い位置に分泌されるため、採取もより難しくなります。オレンジやレモンに比べて、グレープフルーツのエッセンシャルオイルは採取率が低く、このためやや高価になっています。

アロマセラピーでの使用

グレープフルーツのエッセンシャルオイルはトップノートに分類され、気持ちを明るく引き立て、刺激し、浄化する特性から、幅広い用途に用いられています。マッサージのブレンドとしては、リンパ系の刺激を促すため、セリュライトや毒素排出に効果的です。スキンケアでは皮脂過剰やうっ血を緩和し、またすべての肌タイプについて、はりのない肌の引き締めに用いられます。

他の柑橘系オイルと同様、グレープフルーツは抗菌、抗ウィルス作用があり、風邪などの予防に使われます。室内に拡散すると、空気感染のバクテリアを抑え、家族や職場での感染を防ぐのに役立つでしょう。グレープフルーツは運転時の集中を維持するのにも役立ちます。

感情面では、清めバランスを整えるはたらきがあり、滅入った気分を引き上げ、神経疲労や落ち込みに向いています。またストレスの初期兆候が現れた時に、スウィートバジルなど他の刺激するオイルとブレンドして使うのも効果的でしょう。

他の多くの柑橘系オイルと同様、グレープフルーツはほとんどのオイルとブレンドしやすく、バジル、ブラックペッパー、カルダモンなどのスパイス系オイル、コリアンダー、サイプレス、ゼラニウム、ジュニパーベリー、ラベンダー、ネロリ、パルマローザ、プチグレイン、パイン、ローズマリーと心地よく調和します。

また、イランイラン、ジャスミン、ゼラニウム、チュベローズなど甘くうっとりする香りとのブレンドもあいます。ジャスミンとのブレンドは香りがよいだけでなく、心を強め自信を強めるのにも役立つでしょう。

グレープフルーツ ミニ知識

現在では世界のグレープフルーツ生産の60%以上を米国が占めています。フロリダだけで250万トンが生産されています。また、精油をつくるために、アジア、イスラエル、ジャマイカ、南アフリカ、南アメリカ、スペインでも栽培されています。

(Image copyright: Quinessence Aromatherapy Ltd)


ご注意・ご案内

アロマセラピーは、医療・治療行為ではありません。この記事はクインエッセンス社のニューズレター・サイトを参考にまとめた教育・研究目的のものです。精油などのご使用に際しては、自己責任に基づいて行われるようご注意ください。

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