== Elemi (植物学名 Canarium luzonicum) ==
エレミはCanarium Luzonicumの木の幹から採れる、柔らかく、香りのする含油樹脂(オレオレジン)です。元来フィリピンのTayabas
にあり、現地では”ピリ”と呼ばれています。この香りのある熱帯樹は中南米、オーストラリア、インド、マレー半島、モルッカ諸島に生育しています。
Canarium luzonicumの木は30メートルの高さに達することもあり、互生の葉と小さな花芽をつけます。他の多くのCanarium種の植物と同様、アーモンド形の固果をつけます。これは”ジャワアーモンド”といわれます。
マニラエレミ、ゴムエレミともいわれるこの木は、フランキンセンスやミルラと同じカンラン科に属します。そして近縁種と同じく、樹皮を傷つけると白ないし黄色のオレオレジンが出てきます。この樹脂の香りはシャープでグリーンで刺激的です。
この樹脂の多くは樹皮の内側にありますが、他の部分にも少量含まれています。樹脂は葉が出始める雨期の初めに滲み出ます。乾季には木の休眠期となり、滲出はありません。
<歴史的な用途>
エレミは、フランキンセンス、ミルラ、ガルバナム、レバノンシダーと並び、古代エジプトで死者の防腐保蔵に使われたもっとも古い香料の一つです。また、エジプト人が日々のスキンケアや膏薬、湿布、香として用いたと記録に残っています。
16世紀にエレミはヨーロッパに伝わり、伝統医療に広く使われました。潰瘍性の傷の膏薬、皮膚感染症の軟膏、そして高名な治療軟膏にも含まれていました。
現代の研究で、エレミは実際に若返り、刺激、防腐効果を持つことが証明されています。日々のスキンケアに用いると、健康的な肌ツヤを促進し、特に乾燥肌、成熟肌によいとされています。 |
エレミ
Canarium luzonicum
エレミの幹
エレミの含油樹脂
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