アロマセラピー資料館
ベースオイル Part1
アロマセラピーに使うベースオイルは一般に「キャリアオイル」と呼ばれ、アロマセラピーの、まさに『ベース(基本)』」です。エッセンシャルオイルを希釈し、体の組織内に運ぶ(=『キャリア』)だけでなく、それ自身が癒し治す作用を持っています。
ベースオイルにはエッセンシャルオイルのような揮発性はなく、原料的には植物油に分類されます。オイルはほとんどの場合、堅果(ナッツ)か種(シード)から搾取されます。例外は果肉から取られるココナッツオイルがあります。また、ホホバオイルは実際には液体ワックスです。
ベースオイルはアロマセラピーにおいて重要な役割を果たしています。 ベースオイルには、ビタミン、ミネラル、必須脂肪酸が含まれ、トリートメントの際に手の滑りをよくし、肌を柔らかくして状態を改善し、さらにエッセンシャルオイルの体への吸収を助けます。
アロマセラピーの真髄であるトリートメント(マッサージ)はベースオイルなくしてできません。適切に行われるトリートメントは、体のすべての器官・・・肌、筋肉、神経、内分泌線・・・を刺激し、血液とリンパの循環を高め、身体の毒素排泄を促します。
ピーチカーネル オイルは軽い感触でフェイシャル トリートメントに最適です。ドライスキンに栄養を与え保湿します。 image copyright: Quinessence Aromatherapy Ltd |
抽出法
ナッツやシードから取られるオイルには二つの抽出方法があります。1つは『低温圧搾』と言われる方法で、生産量が限られ高コストです。原料のナッツやシードは水平な圧搾機にかけられ、回転して文字通り搾り取られます。低温という名ではありますが、摩擦によりある程度の熱は発生し、通常は45度、まれに65度までの、ビタミンや必須脂肪酸にダメージを与えない程度の温度です。搾取されたオイルはフィルターにかけられ、完成品となります。
大量生産に使われる方法は『高温圧搾』といわれ、似たようなプロセスではありますが、オイルの収穫率を高めるために摩擦熱が200度の高温に達し、重要なビタミンや必須脂肪酸が破壊されてしまいます。
この2種類の方法で搾取されたオイルの残り物は「ケーキ」と呼ばれ、溶剤を使った加工法でさらにオイルが作られます。このオイルは再度熱を加え、精製され、匂いと色を取り除き、その後で人工着色料と保存料、ビタミンが加えられます。
これら高度に精製され、溶剤を使って搾取されたオイルは、料理用としてスーパーマーケットの棚に並びますが、アロマセラピーの使用にはまったく適していません。ビタミン、ミネラル、必須脂肪酸は、抽出過程で破壊されてしまっています。
アロマセラピーでは、肌に滋養を与えるのに、低温圧搾のオイルを用いなければなりません。グレープシードオイルについては、熱をくわえなければ現実的な収穫率を得られないため、低温圧搾法は用いられていません。
精製オイルと未精製オイル
アボカド、ココナッツ、ウィートジャームといった一部のオイルは「精製」と「未精製」のものがありますが、選択できるなら未精製がよいでしょう。しかし、未精製のココナッツオイルはバター状で使用できないため、「fractionated」というオイルがアロマセラピーでは使われています。
未精製のアボカドオイルは濃い緑色で強い香りがあり、誰もが好むものではありません。しかし、レシチンとビタミンA、Dを豊富に含んでいます。同様に、ウィートジャームオイルは濃いオレンジ色でシリアルのような強い匂いがありますが、高レベルの必須脂肪酸とビタミンEを含んでいます。
化粧品業界は、暗い色や強い匂いが完成品に影響するため、精製オイルが好まれます。このため未精製のオイルは少量しか生産されず、見つけるのが難しいかもしれませんが、アロマセラピーの専門店では未精製の低温圧搾の植物油が手に入るでしょう。
次のニューズレターでは一般的なキャリアオイルのセラピー効果についてみていきます。
ボレジの花 ボレジオイルは高濃度のガンマリノレイン酸(GLA)を含み、含有率は25%とイブニングプリムローズオイルの2倍に達するともいわれています。
GLAは関節の動きや乾燥肌の改善を助けるとの研究結果が報告されており、継続的に肌につけると小じわやしわをなめらかにするといわれています。
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ミネラルオイル
ベビーオイルなどに使われているミネラルオイルは、アロマセラピーに使うには適していません。吸収されにくく、肌に重いべたつきを残します。 ミネラルオイルの分子は植物オイルの分子より大きいので肌に浸透せず、肌表面にとどまりバリアとしてはたらきます。だからこそ、赤ちゃんのお尻が濡れるのを防ぐのですが、アロマセラピーにおいては、エッセンシャルオイルが肌に吸収されるのを助けるどころか、妨げるように作用します。
この記事は許可を得てクインエッセンス・ニューズレターから一部を翻訳したもので、英語原文の著作権はクインエッセンス・アロマセラピー社に属します。
written by Sue Charles, Copyright © Quinessence Aromatherapy Ltd
<ご注意>
アロマセラピーは、医療・治療行為ではありません。クインエッセンス・ニューズレターおよび翻訳文に記載される記事は、教育・研究目的のものです。精油などのご使用に際しては、自己責任に基づいて行われるようご注意ください。
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